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実戦操体法研究会 第1回初級研修講座公開テキスト
 

操体法(そうたいほう)の身体調整には、「自力」と「他力」の二通りのアプローチの方法があります。ここでは患者さんが自分自身の力で歪み(不具合)を調整する「自力」に就いて説明したいと思います。「他力」は施術者が介在して行うことを指します。これには施術者の力が大きく作用します。正しく調整される場合は、効果的に作用します。ところが「操体法」をよく理解しないままこれを行なうと、逆に症状を悪化させる方向に推移してしまう危険を孕みます。文字や写真のみで正確に操体法を伝えることは至難の業です。またこの公開したテキストも実際のものとは異なる箇所も多数あります。これも施術内容を正確に伝えることが難しいが故です。
操体法を行なうのに一切「力」は必要ありませんが、体の動きを注意深く観察する「眼力」は必要です。文章と写真のみでは充分にその意味を理解することは不可能ですし、誤解してしまうことも考えられます。より完璧な習得を目指す方は「実戦操体法研究会」にて指導・講習を受けることを強くお勧めします。
公開テキストは自分の体で様子をみながら行うことを目的としています。このテキストを基に、いきなり不具合を訴える人に施術されることは、絶対に避けて下さい。
腰痛と膝痛の改善 まずは足元から
 

【図-1】

調整を受ける患者さんは仰向け(仰臥位)に寝かせ、全身の力を抜かせ、最初に足の開き方を観察します。【図-1】のように左右の開き方が同じであれば問題ありませんが、腰や膝に問題を抱える人は必ず【図-2】のようにどちらかに傾いています。また脚の長さも【図-3】のように左右に違いが出ます。
ここで注意して頂きたいのは、患者さんは必ず両手を【図-4】のように軽く腹または胸の上に置いて下さい。その際に置いた両手が重ならないようにすることが大切です。この両手を重ねずに腹または胸の上に置く姿勢は、不用意に体に力が加わらないようにするために必要不可欠な処置ですので必ず実行させて下さい。

操体法テキスト【図-2】   操体法テキスト【図-3】
人間には200本以上の骨があり、その約4分の1が足に集中しています。当然体の歪みはこの部分に影響を及ぼす可能性が多くなります。
「実戦操体法」では、この足を中心に徐々に調整を進めてゆくことが原則になります。腰や膝に歪みが生じると「快」とは逆の「不快」、つまり「心地よくない」「違和感がある」などの症状が必ず現れます。ただしこのことを敏感に感じ取れる人もいれば、そうでない人もいます。ここが判断の難しいところです。
初めて操体法の施術を受ける人は、この辺の感じ方が不明確な方が多いようですので要注意です。特に長年の運動不足で感受性が低下している人や、精神安定剤や鎮痛剤等の処方を受けている場合は、感覚が麻痺したり、鈍化していますので、「快」「不快」の申告は完全には信用でき無い場合が多々あります。
更に、片足だけが片側に大きく傾いている人もあれば、両足共に片側に傾いている人もあります。そして大きく傾いた側の足に「不快感」や「「違和感」があるとは限りません。調整に移る前に【図-5】のように足を傾けこの点を充分に確かめておく必要があります。
★ 快・不快の見極めを間違え施術を続けると症状を悪化させることがあります。修得を望む方は講習会の受講をお勧めします。

操体法テキスト【図-4】  操体法テキスト【図-5】

足の傾きを調整する
操体法 骨格図
操体法テキスト【図-6】

調整は静かに息を吐きながら、ゆっくりと「違和感」のない「快のポイント」まで足を傾け、再びゆっくりと元に戻します。この動作を4回ほど行ない、確認の為に1度だけ「違和感」のあった方向へ傾けチェックしてみて下さい。ここで「違和感」が改善されていたら歪みは取れている筈です。
足を大きく傾けると、その動きは足首から膝、膝から腰、腰から肩へと伝わって行きます。この一連の動きの伝達を操体法では「連動」と呼び、大変に重要な要素です。足の傾きの調整ではこの「連動」が肩を持ち上げることで効果を減じさせないよう注意して下さい。
注意⇒「違和感」が改善されると、喜んで何度も確認を行なう人がいます。何度も確認の動作をすると、せっかく改善された歪が元の木阿弥になってしまいますので確認は一度で充分です。
 操体法では「快のポイント」と言うものが存在します。このポイントは健常者が理解するのは非常に難しいものです。実際に痛みを訴える人には必ずこの「快のポイント」が存在します。
そのポイントでは痛みを感じず、「快感」すら覚えます。この「快のポイント」を理解することは、操体法を習得する上で必要な条件の一つです。
脚の長さの調整と膝裏の痛点

操体法テキスト【図-7】   操体法テキスト【図-8】

脚の長さが左右異なると言うことは、骨盤や骨盤と大腿骨との接続部に異常がある証で、この歪が腰痛の原因となっています。【図-3】のように腰に歪が生じている人には、必ず脚の長さに違いが見られます。これを確認するには、充分に踵を突き出すようにさせます。当然この時も【図-4】のように両手を軽く腹に乗せるようにさせて下さい。
これも足の傾きと同じで、双方の脚の長さに顕著な違いが見られる場合もありますし、差が目立たない場合も有ります。踵の位置で判り難い場合は、両脚を揃え、踝(くるぶし)の位置で確認すると良いでしょう。【図-7】のように脚を交差に突き出す動作を行なうと違いがはっきりと判る場合も有ります。
調整は【図7・8】のように踵を突き出し骨盤を大きく動かすようにします。骨盤を動かすと、背骨は勿論のこと、体全体が大きく動きます。つまり「連動」が起こりやすい状態にするわけです。本来は自力で行ないますが、【図-8】のように軽く手を添えて動きを助けてあげるとより効果的です。
左右どちらかの脚を「突き出す」、または「引き上る」ことで、腰に違和感(痛み)が生じる筈です。調整は、違和感のない動き(踵を突き出す、あるいは引き上げる)を息を吐きながらゆっくりと行ない、再びゆっくりと元に戻すことを4回行います。腰を中心に、脚はもとより腰より上部の肩や首にも動きが伝わる(連動)ように行い、骨盤を大きく動かすことが大きなポイントです。
操体法 腰に歪みがあるとココに痛点が
操体法テキスト【図-9】
次に【図-9】のように脚を約90度に曲げさせ、膝裏の圧痛点を確認します。これは「自力」ではありませんが、確認しておく必要がある大切なポイントです。腰に問題を抱え痛みを訴える人の殆どは、左脚にこの圧痛点があります。まれに右側に出る人もいますので、左側に圧痛点が見つけられない場合は確認しておきましょう。この圧痛点は大変に痛いもので、強く触れるとその痛みで飛び上がる程です。この圧痛点を探せないと操体法の上達は望めません。

操体法テキスト【図-10】    操体法テキスト【図-11】
これも「自力」では出来そうで出来ませんので、施術者が手助けする必要があります。調整は【図-10】のようにつま先を充分に上げさせます。【図-11】のように手を沿えて、つま先を持ち上げる力と均衡するするように力を溜め、「瞬間脱力」させます。これを4回ほど行ないます。上手に行なえるようになれば1回で膝裏の痛みは嘘のように解消されます。
この時決して足を掴むようにしてはいけません。あくまでも添えるだけです。接触部分は力を溜めるのに必要なのであって、接触部分は少なければ少ないほど良いでしょう。手を添える部分は【図-12・13】に示した箇所で、この箇所以外では大きな効果を得られません。
★ 瞬間脱力とはためた力を一気に解放する行為を指します。注意することはためた力を解放すると同時に体全体の力を一気に抜くことです。これがうまく行かないと、瞬間脱力の効果が期待できません。

操体法テキスト【図-12】    操体法テキスト【図-13】

脚を左右に倒して歪を調整する

操体法テキスト【図-14】   操体法テキスト【図-15】

次に脚を軽く開き、左右に倒して「快」の方向(違和感のない方向)を探ります。【図-14】の写真程度に脚を開き左右に倒します。脚を軽く開くのは足と足が重ならないようにするためで、足が重なってしまっては「連動」が充分でなくなります。
調整はゆっくりと息を吐きながら「快のポイント」まで脚を倒し、3〜4秒程度その状態を維持し、再びゆっくりと息を吐きながら戻します。この動作を4回行ない違和感が改善されているか否かを一度だけチェックします。違和感がまだ残るようでしたら再度4回程度行なってください。
【図-15】では更に脚を大きく開き、同じ動作を4回程度行います。少しだけ開いた時に改善されたと思った違和感が大きく開くと再び感じる場合が有ります。これは歪が多少残っているからに他なりません。
この一連の脚を開いて倒す調整で大切なことは、【図-16】のように充分に腰をひねり、体全体が大きくねじれるようにすることです。この時「連動」の効果が充分に得られように肩を着け、決して浮かしてはいけません。充分にひねる方法としては丹田(たんでん)を前に突き出すようにすると効果的です。
操体法 脚を倒して歪みを改善する際のポイント 
操体法テキスト【図-16】 

両脚を浮かせての調整

操体法テキスト【図-17】     操体法テキスト【図-18】

【図-17】のように脚を宙に浮かし、膝を支点に脚を左右に動かし「快」の方向を探ります。この調整法は慣れていても一人で行うには困難があり、施術者が手を添えて助ける必要があります。軽く膝を支えると、左右の動きがしっかりとでき、不具合もはっきりします。
【図-18】は他力でこの調整を行なっているところです。浮かせた足の高さにより効く場所が異なります。また、腰が大きく動きますので、よく解らない場合は行なわないほうが良いでしょう。


手を腹の上に重ならないように置き、全身の力を抜くことは操体法の基本です!


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